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嵐の前の静けさ [ブラジル]

9/30|19日目
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マッキーニョに起こされる。食堂に向かうと昨晩騒いだ分だけ顔見知りが増えている。欧米人は欧米人で固まり、ブラジル人は欧米人と距離をとるのだけれど、一人きりの東洋人はみんなと仲良くなれる。
変な話なのですが右隣りのハンモックで寝ているダサいベルギー人バックパッカー2人はブラジル人と全然話さないくせに何とポルトガル語が堪能である。それなのに男2人でお喋りばかりしている。意味不明だよ。

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二度寝したり日記を書いたり、そうこうしているうちにお昼。まるで刑務所のように3度の食事が楽しみだ。昼食を知らせる鐘が鳴るとマッキーニョと走るように食堂へ向かう。
食後はまた甲板へ。読書をしたりビールを飲んだり。何もすることがない贅沢な時間。川幅はサンタレンを過ぎたあたりから急に狭まり、ジャングルの中にポツンと人家が見えたり手漕ぎボートで行き交う子供たちが見えたりで目を楽しませてくれる。

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何気なく川面を眺めていると手漕ぎボートに乗った若い夫婦が船の前方から近づいてくる。そして上手いことタイミングを見計らって船の後方に近づき、水夫にロープを投げてもらって横付け。ボートを船に縛り付けて船内に乗り込んでくる。ちょっとした軽食を売りにくる行商の夫婦のようだ。その慣れた手際にただただ見とれる。

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17時。夕飯は米とパスタ、フェジョアーダ。昨日も一昨日もその前も。ドイツの娘っ子は料理を見ると口を曲げてみせて席を立ってしまう。俺は食べるけどね!
スコール後の濡れた甲板で夕暮れの風に肌を休め、ブラジルの人々と会話を楽しむ。新たな出会いはまた自己紹介から始まる。ブラジル人に限らず出会う人々のほとんどはこう言う。「日本?行ってみたい!けれど、Too Expensive!」

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シャワーを浴びたあとハンモックで読書をしているとマッキーニョがちょっかいを出してくる。「お、なんじゃい!」って感じで頭をはたいたり、エロ話をしたり、1時間以上からかいあって過ごす。そうなんです。まるで明日地元に戻る修学旅行生のように旅の終わりを惜しんでいるのです。歳の差15歳だけどネ。
マッキーニョの彼女の写真を数枚見せてもらうんだけど相手は29歳に見えないカワイイ娘っ子。そんな娘が波打ち際でビキニのトップを外して手ブラでカメラ目線!どんなだよ!17ん時にこんな娘と付き合うなんてたまんないね!
船内のテレビがGOL航空の墜落事故を伝える。大きな飛行機事故のようで2等船室内の皆がテレビに見入る。ブラジリア、マナウス間の飛行機だった模様。先に国内線乗っといて良かった。事故後だったら怖くて乗れなかったネ。

すっかり夜になり、いつものようにビールを飲みに甲板へ。即興でリズムを刻むブラジリアンたちの妙技に見入っていると「もう下に戻りたい」という奴と「日本人が見てるんだからもう一曲やろう」と主張する奴が喧嘩を始める。後者は昨日の夜に仲良くなった奴だ。変な雰囲気になってきたのでその場を立ち去る。5日も同じ場所にいるといろいろあるさ、甲板に登ってくる奴も限られてくるし。そう自分に言い聞かせながらも変な悪寒を感じる。
ん~なんか変だなぁなんて思いながら船室に戻ろうとすると昨日のアーティスト集団のうちの可愛げな女の子(ストレンジラヴ博士の助手じゃないほう)が声を掛けてくる。かわいらしい娘っ子で29歳、作家さんなのだそう。「サンパウロのイビラプエラ公園の近代美術館に作品を展示しているので見に来て!」なんて感じで何だかモノスゴク手応えを感じたのですが、自分のほうは落ち着かないざわついた気分で、変なタイミングでバイバイを言ってしまう。
そうなんです。体調を崩したみたいなんです。朦朧とした意識でハンモックに体を横たえるのですがこれから3時間後、突如飛び起きてトイレに閉じ篭もることとなる。

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